ドレージ業界の構造問題|なぜ物流は逼迫し続けるのか
貿易コラム
はじめに
- 前回は燃料高騰によるドレージ輸送の危機を解説しました。
今回はその背景にある、構造的な問題に焦点を当てます。
前回記事:
ドライバー不足と高齢化
- 現在、海上コンテナドライバーの平均年齢は50代前半に達しています。
- 特に中小事業者では、
- 60〜70代が主力
- 若手採用が進まない
といった状況が続いています。
その結果、稼働台数そのものが年々減少しています。
小規模事業者に依存する産業構造
日本のトラック業界は、51%が10台以下、74%が20台以下という小規模事業者中心の構造です。
さらに、元請け → 下請け → 孫請けという多重下請け構造が一般的で、実運送は小規模事業者に大きく依存しています。
「2024年問題」の現実
働き方改革による時間外労働規制により、
- 長距離運行の制限
- 土日稼働の縮小
- 運行本数の減少
が発生しています。
特に問題なのは、港や倉庫での待機時間はコントロールできないという点です。
運送会社側の努力だけでは解決できない課題となっています。
地方で進む輸送能力の消失
地方では、
- ドレージ事業からの撤退
- 協力会社の減少
が進み、輸送キャパシティ自体が縮小しています。
これは一時的ではなく、構造的な供給減少といえます。
まとめ
現在の物流逼迫は、
- ドライバー不足
- 小規模事業者依存
- 労働規制
が重なった結果です。
つまり、一時的な景気ではなく「構造的に解決しにくい問題」である点が重要です。

