食品輸入の流れとは?初めてでも分かる手続き・必要書類・注意点を解説
目次
■ 食品輸入とは?
食品輸入とは、海外で製造・販売されている食品を日本国内へ輸入することを指します。
日本では食品の安全性を確保するため、食品衛生法に基づき、販売や営業目的で輸入する食品については厚生労働省検疫所への「食品等輸入届出」が義務付けられています。
食品だけでなく、食品添加物、器具、容器包装、乳幼児用おもちゃも届出の対象となります。
輸入届出が行われていない食品は、日本国内で販売することができません。
■ 食品輸入の流れ
食品輸入は一般的に以下の流れで進みます。
① 輸入可否の事前確認
まずは輸入予定の商品が日本の法令に適合しているか確認します。
確認項目の例
- 原材料
- 添加物
- 製造工程
- 原産国
- 食品表示内容
- 残留農薬や動物検疫対象の有無
食品によっては輸入禁止や規制対象となる場合もあるため、事前確認が重要です。
② 輸送手配
輸出者から日本までの輸送を手配します。
主な輸送方法
- 海上輸送
- 航空輸送
- 国際宅配便(クーリエ)
輸送方法によって費用やリードタイムが異なります。
③ 食品等輸入届出の提出
貨物到着前または到着後に、輸入者は検疫所へ「食品等輸入届出」を提出します。
提出書類の例
- Invoice
- Packing List
- B/LまたはAWB
- 原材料表
- 製造工程表
- 成分表
- ラベル案
検疫所では提出書類をもとに食品衛生法への適合性を審査します。
④ 検査の実施(必要な場合)
検疫所の審査結果により、検査が必要と判断された場合は食品検査(食品分析)を実施します。
主な検査
- 微生物検査
- 残留農薬検査
- 添加物検査
- 成分規格検査 など
検査には数日から数週間かかる場合があります。
⑤ 食品届出済証の取得
審査や検査が完了すると、食品届出済証が発行されます。
この書類は税関での輸入通関時に必要となります。
⑥ 輸入通関
税関へ輸入申告を行います。
税関では以下を確認します。
- 関税
- 消費税
- 輸入規制の有無
- 食品届出済証の有無
問題がなければ輸入許可となります。
⑦ 国内配送・販売開始
輸入許可後、倉庫や店舗へ配送し販売を開始できます。
食品表示法に基づく日本語ラベルの貼付も必要となります。
※原則として、現地工場などでのラベル貼り付けが必要となります。
■ 食品輸入に必要な主な書類
食品輸入では以下の書類が求められることが一般的です。
- Commercial Invoice
- Packing List
- B/L(船荷証券)
- AWB(航空運送状)
- 原材料表
- 成分表
- 製造工程表
- 商品ラベル
- 原産地証明書(必要な場合)
- 食品等輸入届出書
商品によって必要書類は異なります。
■ 食品輸入でよくあるトラブル
原材料情報が不足している
海外メーカーから十分な情報を取得できず、届出が進まないケースがあります。
日本で使用できない添加物が含まれている
海外では使用可能でも、日本では認められていない添加物が含まれている場合があります。
ラベル表示が日本基準に適合しない
食品表示法に基づく表示内容が不足しているケースがあります。
検査対象となり販売開始が遅れる
モニタリング検査や命令検査の対象となった場合、販売開始まで時間を要することがあります。
■ 食品輸入で重要なポイント
食品輸入で最も重要なのは「輸送前の事前確認」です。
貨物が日本へ到着してから問題が判明すると、
- 廃棄
- 積戻し
- 長期保管費用の発生
につながる可能性があります。
そのため、
- 原材料確認
- 添加物確認
- ラベル確認
- 検疫所への事前相談
を輸送前に実施することが重要です。
■ まとめ|食品輸入は事前確認が成功のカギ
食品輸入では、輸送手配だけでなく食品衛生法に基づく届出や検査対応が必要となります。
特に原材料や添加物の確認不足は、輸入不可や販売停止につながる可能性があります。
スムーズに食品輸入を進めるためには、輸送前の法令確認と適切な書類準備を行い、必要に応じてフォワーダーや通関業者、食品輸入の専門家へ相談することが重要です。

