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貿易ブログ

■ EPAとは?関税が安くなる制度をわかりやすく解説|輸入時のメリットや利用条件

貿易コラム

■ EPAとは?

EPA(Economic Partnership Agreement)とは、経済連携協定のことで、国や地域同士が貿易や投資を促進するために締結する協定です。

EPAの大きな特徴の一つが、関税の削減・撤廃による貿易コストの低減です。

通常、海外から商品を輸入する場合は関税が発生しますが、EPAの条件を満たすことで、一般的な関税率より低い税率(EPA税率)が適用される場合があります。

そのため、輸入ビジネスでは利益率向上やコスト削減につながる重要な制度です。

 

■ EPAを利用すると関税が安くなる仕組み

輸入時に適用される関税率には、いくつか種類があります。

代表的なものは以下のとおりです。

  • 基本税率:法律で定められた基本的な税率
  • WTO協定税率:WTO加盟国間で適用される税率
  • EPA税率(特恵税率):EPAの条件を満たした場合に適用される税率

EPAを利用できる場合、通常より低い関税率が適用される可能性があります。

例えば、通常10%の関税がかかる商品でも、EPA適用により関税率が0%になるケースがあります。

ただし、すべての商品が対象になるわけではなく、協定ごとに対象品目や条件が定められています。

 

■ 日本が締結している主なEPA

日本は現在、複数の国・地域とEPAを締結しています。

主なEPAには以下があります。

  • CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)
  • 日EU・EPA
  • 日英EPA
  • RCEP(地域的な包括的経済連携)
  • 日ASEAN EPA
  • 日米貿易協定

輸入する国によって利用できるEPAが異なるため、事前確認が必要です。

 

■ EPAを利用するための条件

EPAによる関税優遇を受けるためには、単に「EPA締結国から輸入する」だけでは不十分です。

主に以下の条件を満たす必要があります。

① 原産地基準を満たしていること

EPAでは、その商品が協定上の「原産品」であることが必要です。

原産品とは、簡単にいうと、

  • その国で完全に生産されたもの
  • 一定以上の加工が行われたもの

など、協定で定められた条件を満たした商品を指します。

 

② 必要な原産地証明を準備すること

EPAを利用する際には、原産地を証明する書類が必要になります。

代表的なものは、

  • 原産地証明書(Certificate of Origin / C/O)
  • 原産品申告書
  • 輸出者による申告

などです。

利用するEPAによって必要書類や発行方法が異なります。

 

③ HSコードを正しく確認すること

EPAの適用可否は、HSコードによって判断されます。

同じような商品でもHSコードが異なると、EPA税率の対象外となる場合があります。

そのため、EPA利用を検討する際は、

  • 商品情報
  • HSコード
  • 原産国
  • 適用される協定

を確認することが重要です。

 

■ EPA利用でよくあるトラブル

EPAは関税削減のメリットがある一方で、実務では以下のような問題が発生することがあります。

  • 原産地証明書の準備が間に合わない
  • 原産地基準を満たしていない
  • HSコードの判断が間違っている
  • 輸出者から必要情報を取得できない
  • EPA対象だと思っていたが対象外だった

特に注意したいのが「製造国」と「原産国」の違いです。

単純に海外から輸入した商品であればEPAが利用できるわけではなく、協定ごとの原産地ルールを満たしている必要があります。

 

■ EPAを利用するメリット

EPAを活用することで、以下のメリットがあります。

① 関税コストを削減できる

最も大きなメリットは、輸入時の関税負担を減らせることです。

大量輸入や継続的な輸入では、数%の関税差でも大きなコスト削減につながります。

 

② 商品競争力を高められる

関税コストを抑えることで、

  • 販売価格を下げる
  • 利益率を向上させる
  • 価格競争力を高める

ことが可能になります。

 

③ 長期的な輸入計画を立てやすい

EPAを活用することで、輸入コストを事前に把握しやすくなり、安定した貿易計画を立てることができます。

 

■ EPA利用時の注意点

EPAは便利な制度ですが、以下の点には注意が必要です。

  • 適用条件を満たしているか確認する
  • 必要書類を準備する
  • 原産地情報を輸出者から取得する
  • HSコードを正しく確認する
  • 輸入申告時にEPA適用を申告する

条件を満たしていない状態でEPA税率を使用すると、後から関税の追徴が発生する可能性があります。

 

■ EPAとFTAの違い

EPAと似た言葉にFTA(Free Trade Agreement:自由貿易協定)があります。

項目 EPA FTA
意味 経済連携協定 自由貿易協定
対象 関税削減+幅広い経済分野 主に関税削減・撤廃
目的 貿易・投資などの促進 自由貿易の促進

FTAは主に関税の削減を目的としていますが、EPAは投資や知的財産、人の移動など、より広い分野を含む協定です。

 

■ まとめ|EPAは輸入コスト削減につながる重要な制度

EPAは、条件を満たした輸入貨物について関税を削減または撤廃できる制度です。

ただし、利用するためには、

  • HSコードの確認
  • 原産地基準の確認
  • 必要書類の準備

が必要になります。

 

特に継続的に商品を輸入する企業にとって、EPAの活用は大きなコスト削減につながる可能性があります。

輸入前に適用可否を確認し、適切に活用することで、より効率的な国際物流を実現できます。

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